「採用サイトを作りたいけれど、いくらかかるのか」「見積もりをもらったが、この金額は妥当なのか」。採用サイトの制作費は、依頼先や制作範囲によって大きく変わります。
結論から言うと、採用サイトの費用はページ数だけでなく、企画・取材・原稿・撮影・デザイン・応募機能のうち、どこまで依頼するかで決まります。 例えば、1ページの採用LPを30万円から制作する会社もあれば、オーダーメイドの採用サイトを100万円から受け付ける会社もあります。金額だけでは、どちらが自社に合うかは判断できません。
この記事では、公開されている発注データと制作会社の料金をもとに価格の目安を確認し、工程別の内訳と見積もりの見方を解説します。
採用サイト制作の費用相場(価格帯別)

採用サイトの制作費は、自社で構築する場合と制作会社へ依頼する場合で異なります。次の表は、制作方法を検討するための大まかな価格帯の整理です。各価格帯で何が含まれるかを保証するものではありません。
| 価格帯の目安 | 想定される作り方・範囲 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 無料〜10万円程度 | 無料・低価格のサービスやテンプレートを使って自社で作成 | 原稿や画像の準備、機能制限、月額費用 |
| 10万〜50万円程度 | 1ページ構成や、小規模なテンプレート・パッケージ制作 | 原稿作成、応募フォーム、独自デザインの有無 |
| 50万〜150万円程度 | 複数ページのサイトやオリジナルデザインを選択肢にできる | 取材・撮影・原稿・CMSがどこまで含まれるか |
| 150万円以上 | 多数のページ、複数職種への対応、独自機能、採用ブランディングなど | 企画・制作・採用管理システム連携・運用の範囲 |
※上表は公開料金を参考にした編集上の分類です。「この金額なら必ずこの内容が含まれる」という統計ではありません。無料サービスでも原稿準備や運用には社内の作業時間が必要です。
実際の発注データでは、平均104.4万円・中央値101.1万円
Web制作の相談窓口「Web幹事」が公表した調査では、同サービスを経由して発注された新規採用サイト22案件(2022年1月〜2023年12月)の平均金額は104.4万円、中央値は101.1万円でした。最も割合が高い価格帯は**101万〜150万円(36%)**です。
ただし、対象はWeb幹事経由の22件に限られます。すべての企業の発注価格を示すものではなく、2026年現在の平均額として扱うこともできません。あくまで一つの参考値です。
出典:Web幹事「採用サイト制作の平均費用相場(2024年版)」(2022〜2023年の発注案件を集計)
制作会社の公開料金を比較してみる
金額と制作範囲の違いが分かるよう、各社が掲載している料金例を挙げます。
| 制作会社・プラン | 公開料金 | 公表されている主な条件 |
|---|---|---|
| 株式会社タイムシェア:採用LPモデル | 30万円〜(税抜) | 1ページ。取材・撮影なし、アンケートから原稿作成 |
| R-Box:採用Webサイト ライトプラン | 60万円〜 | 原稿と写真は依頼者側で用意。取材・撮影などは別途オプション |
| ONE:オーダーメイド採用サイト | 100万円〜 | 料金表では取材・撮影を含まず、実施時は別途見積もり |
| 言の葉+:採用サイト制作 | 60万円〜(税別) | 5〜7ページ・社員取材1本を含む。撮影・交通費は別途 |
※2026年10月20日に各社の公開ページを確認。価格はプランの開始額で、対象ページ数、納品範囲、税表示、追加費用が異なります。同じ条件の相見積もりではありません。正式な料金は各社へご確認ください。
この例からも、同じ60万円という金額でも、取材原稿を含むか、文章を自社で用意するかが違うと分かります。相場を見るときは「価格帯」だけでなく、何を依頼者が用意するのかにも注目してください。
なぜ、同じ「採用サイト」で金額がこんなに違うのか
費用差の大きな理由は、制作に含まれる作業の範囲です。
すでに文章と写真があり、決められた型に当てはめるなら、比較的少ない工程で制作できます。一方、採用課題の整理から始め、社員に取材し、仕事内容を文章にして、写真も撮影する場合には、その分の時間と専門スタッフが必要です。
見た目が似ているサイトでも、会社側が準備する仕事量は異なります。総額を比較する前に、含まれる作業と含まれない作業をそろえることが大切です。
費用の内訳(工程別の目安)

見積書には、主に次のような工程が登場します。すべての会社が同じ項目名や区分で請求しているわけではありません。
| 工程 | 主な作業 | 見積もりで確認したいこと |
|---|---|---|
| ディレクション | ヒアリング、制作進行、関係者との調整 | どの範囲まで進行管理するか |
| 企画・構成 | 採用課題の整理、ページ構成、導線設計 | 採用コンセプトや職種別の設計を含むか |
| 取材・原稿 | 社員インタビュー、会社・仕事紹介文の執筆 | 取材本数、文字量、修正回数 |
| 写真撮影 | 社員・職場・作業風景などの撮影 | 撮影日数、カット数、交通費、利用条件 |
| デザイン・実装 | PC・スマホの画面制作、コーディング | ページ数、独自デザインの範囲 |
| CMS・応募機能 | 更新機能、応募フォーム、外部サービス連携 | 採用管理システムとの連携費、設定費 |
| 公開・運用 | 動作確認、公開、更新対応 | 公開後の修正、保守、月額費用 |
個別工程の価格も、依頼内容によって異なります。例えば、R-Boxの公開料金表には「取材・ライティング」「スチール撮影」「フォーム作成」などの別途オプションが記載されています。これらは同社のオプション料金であって、業界共通の単価ではありません。
費用を左右する5つの要因
見積もりの差を確認するときは、次の5項目を見ると整理しやすくなります。
- ページ数:ページの種類と数、職種別ページや募集要項の作り分けが必要か。
- コンテンツ制作:社員取材、原稿、写真を誰がどこまで用意するか。
- デザイン:既存テンプレートを使うか、目的に合わせて新たに設計するか。
- システム・応募導線:更新用CMS、応募フォーム、採用管理システムとの連携が必要か。
- 公開後の運用:募集要項の更新、記事の追加、保守を社内と外注先のどちらが担うか。
「コンテンツ制作費が必ず最大になる」とは限りません。職種数や必要な機能が多いサイトでは、システム構築やページ制作の比重が大きくなることもあります。
「取材・原稿」は、削るべきコストではなく、必要性で判断する
制作費を抑えるために、文章や写真を自社で準備する方法はあります。すでに仕事内容を分かりやすく説明した資料や、掲載に適した写真があるなら、それらを活用するのは合理的です。
一方、仕事内容を説明できる資料がない場合や、社員によって話す内容が違う場合には、取材を入れたほうが情報を整理しやすくなります。
例えば「若手も活躍できる職場です」という文章だけでは、求職者は実際の働き方を想像しにくいかもしれません。取材では、「入社後いつ、どのような仕事を任されたか」「分からないとき誰に相談したか」まで尋ねることで、掲載すべき具体的な情報を集められます。
言の葉+では、社員に話を聞く段階からサイトの構成・文章を考えています。ただし、取材したから必ず応募が増えるわけではありません。応募数の不足が集客経路の問題なのか、情報不足による離脱なのかを見たうえで、必要な制作範囲を判断することが大切です。
関連記事:採用サイトに載せるべきコンテンツ一覧 / 採用サイトの社員インタビューの作り方
費用を賢く抑えるには
費用を抑えるときは、重要な情報を削るのではなく、作る順番を整理しましょう。
- 職種を絞る:まず募集している職種の仕事内容と募集要項を充実させる。
- 既存素材を確認する:使える会社概要・写真・インタビュー原稿を整理し、重複制作を避ける。
- 取材対象を絞る:最初は代表的な職種の社員1名から始め、必要に応じて追加する。
- ページを段階的に増やす:公開時は必要なページに絞り、情報がそろったら追加する。
- 更新方法を決める:募集要項を頻繁に変えるなら、社内更新の方法まで確認する。
例えば「5〜7ページで始める」場合
これは制作範囲の考え方を示す架空の例です。実在案件の成果ではありません。
最初は「採用トップ」「事業・仕事紹介」「社員紹介」「募集要項」「選考の流れ」「よくある質問」「応募」の中から必要なページを選びます。社員紹介だけは取材原稿を作り、既存の写真を活用。撮影は、写真が不足する場合に追加で検討します。
言の葉+の採用サイト制作は**5〜7ページ・社員取材1本を含む60万円〜(税別)**が基本的な範囲です。写真撮影・交通費は別途です。必要なページや取材本数が増える場合は個別に見積もります。
詳しい制作範囲:言の葉+の採用サイト制作・料金
複数社を比較するときは、次の点を同じ条件で確認しましょう。
- ページ数と種類:トップページと下層ページは何ページか。職種別ページは別料金か。
- 原稿と写真の準備者:文章・素材を依頼側で用意する必要はあるか。
- 取材の範囲:何名・何回の取材が含まれ、質問設計や確認作業まで担当するか。
- 応募機能の範囲:フォームのみか、採用管理システムへの連携まで含むか。
- 修正・追加費用:修正回数、ページ追加、撮影交通費などの条件は何か。
- 公開後の費用:サーバー・ドメイン、保守、更新代行に月額料金がかかるか。
例えば「60万円のサイト制作」という見積もりでも、A社は原稿・写真を自社準備、B社は社員取材1本込みなら、担当者側の負担は変わります。価格だけでなく、制作後に自社へ残る作業まで含めて比べるのがおすすめです。
まとめ
採用サイトの費用は、作るページの数と、その中身を誰が制作するかで変わります。発注データには100万円前後の例がありますが、1ページの採用LPから、複数職種を扱う大規模サイトまで同じ平均値で判断することはできません。
まず、採用ページに必要な情報と、社内で用意できる原稿・写真を整理しましょう。そのうえで、見積もりに何が含まれるかを確認することが大切です。
言の葉+では、社員インタビュー1本から採用サイト全体の制作まで対応しています。原稿がまだない段階でも、必要なページと取材範囲を一緒に整理できます。ご検討中であれば、採用サイト制作の内容・料金をご覧ください。
よくある質問(FAQ)
採用サイト制作の費用相場はいくらですか?
制作範囲によって異なります。Web幹事が2022〜2023年に同社経由で発注された採用サイト22件を調べたところ、平均104.4万円、中央値101.1万円でした。ただし、1ページ構成の採用LPを30万円から受け付ける制作会社もあり、全国共通の一律料金ではありません。
なぜ採用サイトの制作費には大きな差があるのですか?
ページ数に加え、企画、取材、原稿作成、撮影、オリジナルデザイン、CMSや応募機能の範囲が違うためです。見積もりでは、それぞれが含まれているか確認しましょう。
採用サイトの費用を抑えるには、どうすればいいですか?
優先する職種やページを絞り、使える写真・資料を活用する方法があります。最初からすべてのコンテンツを制作せず、公開後に記事を追加する方法も検討できます。
取材や撮影の費用は、削ってもいいですか?
すでに使える原稿や写真があれば、無理に新しく制作する必要はありません。反対に、仕事内容や職場の雰囲気を説明できる素材がない場合は、取材・撮影を検討する価値があります。何が不足しているかを先に確認しましょう。
見積もりの金額が妥当か判断するには?
ページ数、原稿・写真の準備者、取材本数、応募フォーム、修正回数、公開後の費用を並べ、同じ条件で比較してください。「制作一式」の見積もりでも、内訳の説明を依頼すると判断しやすくなります。
採用サイトは、「何にいくらかけるか」で成果が変わります。言の葉+は、応募を左右する社員インタビューや仕事の魅力の言語化を得意とし、予算に合わせて「成果につながる部分」に投資を集中するご提案をします。制作例を架空デモで公開していますので、あわせてご覧ください。
