なぜ、介護の仕事を選んだのですか?
販売の仕事では、同じお客様と何度も話す時間が好きでした。「前におすすめしてくれたもの、よかったよ」と言っていただくと、うれしくて。もっと長く、その人の日常に関わる仕事がしてみたいと思いました。介護の経験はなかったので、見学では職員の方が利用者さんとどう話しているかを見ていました。すぐに手を出すのではなく、返事を待っている姿が印象に残っています。
入職して、最初に難しかったことは?
自分では親切のつもりで、何でも先に準備してしまったことです。ある方に活動の道具をお渡ししたら、「自分で選びたかった」と言われました。先輩に相談すると、「早く終わることより、どうしたいかを聞いてみよう」と。今は、まず声をかけて、選んでもらう時間をつくるようにしています。忙しいときほど、その一呼吸を忘れないようにしたいです。

先輩には、どんなふうに相談していますか?
「どうしたらいいですか」だけでなく、何が起きて、私は何を迷ったのかを伝えるようにしています。最初は、それを整理するのも難しかったです。先輩が「いつもとの違いはあった?」と一緒に振り返ってくれて、見るところが少しずつわかりました。聞いたことはメモして、翌日の仕事で確かめています。まだ判断に自信がないことは、その場で確認します。
前の仕事の経験が活きることはありますか?
声のかけ方や、相手が話し始めるまで待つことは、販売の経験にもつながっています。でも、介護では会話だけでなく、体調や動きの変化にも気づく必要があります。笑顔だったから大丈夫、と決めつけてはいけないんですね。記録を読み、周りの職員と情報を合わせることを学びました。人が好きという気持ちに、知識と観察を重ねていく仕事だと感じています。

これから入る方に、伝えたいことは?
私も見学のとき、うまく話せるかばかり気にしていました。今なら、職員同士がどう相談しているかも見てほしいです。大変な場面はありますし、覚えることも多いです。でも、一人でできないことを言葉にすると、次に学ぶことが見えてきます。興味があれば、実際の仕事を見て、気になることを聞いてみてください。私もまだ、毎日教わっています。


